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「ネットで何かを調べたい」と思ったとき、皆さんはどうしていますか?
少し前までは、
「沖縄 ホームページ制作」
「那覇 税理士」
「業務用 エアコン 修理」
といったように、Googleなどの検索エンジンへいくつかのキーワードを入力し、表示された検索結果を上から順番に見ていく方法が一般的でした。
もちろん、今でもこの検索方法は使われています。
しかし最近は、
「沖縄で中小企業のWeb集客について相談できる会社を教えて」
「社員10名くらいの会社ですが、ホームページから問い合わせを増やすには何から始めればいい?」
「この商品とあの商品なら、うちの会社にはどちらが合っている?」
といったように、人に相談するような文章でAIに質問する場面が増えてきました。
Google検索自体も、AIによる概要やAI Modeなど、質問に対してAIが情報を整理して回答する方向へ進んでいます。Googleは、AI Modeでは質問を複数のテーマに分けながらWeb上の情報を調べ、回答としてまとめる仕組みを説明しています。
今回は、この「ネット検索」と「AI検索」の違いを、中小企業の立場から考えてみます。
従来の検索では、まず利用者自身が「何という言葉で検索すればいいのか」を考える必要がありました。
例えば、ホームページから問い合わせを増やしたい経営者であれば、
「ホームページ 集客」
「SEO 沖縄」
「Webマーケティング 沖縄」
などのキーワードを考えて検索します。
検索結果には、関連するホームページが一覧で表示されます。
そこから何件かのホームページを開き、
「どんな会社なのか」
「どんなサービスなのか」
「料金はいくらなのか」
「自社に合いそうなのか」
と比較しながら、自分で答えを探していきます。
つまり、
検索する人が情報を探し、比較し、判断する
というのが、これまでのネット検索でした。
AI検索では少し違います。
例えば、
「沖縄で従業員10名程度の会社です。Web担当者はいません。ホームページから問い合わせを増やしたいのですが、制作会社へ全部任せるべきでしょうか。それとも社員を育てた方がいいでしょうか?」
このような長い質問でも、そのまま入力できます。
さらに、
「費用を抑えたい場合は?」
「担当者を一人決めるなら、どんな社員が向いている?」
「沖縄県内で相談できる会社はある?」
と、会話を続けることもできます。
GoogleもAI Modeについて、テキストだけでなく音声や画像などから質問でき、さらに追加質問をしながら詳しく調べられる仕組みを提供しています。
ChatGPTでも、必要に応じてWeb上の情報を検索し、関連する情報源を示しながら回答できます。
つまり検索は、
「キーワードを入力してホームページを探す」
だけではなく、
「困っていることをAIに相談して、答えを整理してもらう」
という使い方へ広がっています。

これまで企業のWeb集客では、
「Googleで何位に表示されるか」
が非常に重要でした。
もちろん、これからもSEO対策が不要になるわけではありません。
しかしAI検索では、もう一つ考えなければならないことがあります。
それは、
AIが回答を作るときに、自社の情報を理解できる状態になっているか
ということです。
例えば利用者が、
「沖縄で製造業に強い○○を探しています」
と質問したとします。
企業のホームページに、
「何をしている会社なのか」
「どんな会社を支援してきたのか」
「どのような課題を解決できるのか」
「どの地域に対応しているのか」
「どんな考え方で仕事をしているのか」
といった情報がほとんど掲載されていなければ、AIから見ても、その会社が質問に合っているのか判断しにくくなります。
反対に、会社独自の情報がホームページに整理されていれば、AIがその内容を理解するための材料になります。
Googleも生成AIを使った検索について、回答だけで完結させるのではなく、Web上の情報や関連サイトへのリンクを活用する仕組みを継続して強化しています。
ここで、
「AIに聞けば何でも分かるなら、ホームページは必要なくなるのでは?」
と思われる方もいるかもしれません。
私たちは、むしろ逆だと考えています。
AIは、企業の現場を勝手に取材してくれるわけではありません。
例えば、
こうした情報は、その会社自身が発信しなければ、外部からは分かりません。
だからこそ、AI検索が広がるほど、
自社にしかない情報を、ホームページにきちんと残していくことが重要になります。
私たちオービックは、2002年の創業以来、沖縄の中小企業を中心に200社以上のホームページ制作・運用支援に携わってきました。
その中で感じているのは、会社の強みは、ホームページに掲載されている商品説明だけでは分からないことが多いということです。
実際に現場で話を聞いてみると、「お客様からよく聞かれること」「社員にとっては当たり前になっている工夫」「長年仕事をしてきたからこそ分かること」など、その会社にしかない情報がたくさんあります。
こうした現場の経験や知識をホームページに残していくことが、これからの情報発信ではますます重要になると考えています。
では、具体的にどんな情報をホームページへ掲載していけばよいのでしょうか。
難しく考える必要はありません。
例えば、
「お客様からこんな質問がありました」
「この商品は、こんな理由で作りました」
「実際の現場ではこんな使い方をしています」
「こんな失敗があったので、現在はこう改善しています」
「社員からこんな意見が出ました」
こうした普段の仕事の中にある情報も、立派なコンテンツになります。
私たちオービックでは、これを一次情報として非常に重要だと考えています。
インターネットにすでに大量に掲載されている一般的な説明をAIに書かせるだけでは、その会社らしさはなかなか出ません。
一方、
その会社で実際に起きたこと、経験したこと、考えたこと
は、他社には簡単に真似できない情報です。
生成AIを使えば、ブログやSNSの文章は短時間で作れるようになりました。
これは中小企業にとって大きなメリットです。
しかし、AIへ
「ブログを書いて」
とだけ頼めば、一般的な内容になりやすくなります。
重要なのは、
AIに何を書かせるかより、AIに何を渡すか。
例えば、
こうした会社独自の情報をAIへ渡すことで、初めて「その会社らしい情報発信」ができます。
これはAI検索対策だけの話ではありません。
ホームページ、ブログ、SNS、営業資料、採用情報など、会社から発信するあらゆる情報の土台になります。
ネット検索からAI検索へ。
検索の方法は、これからさらに変わっていくでしょう。
ただし、企業側がやるべきことまで大きく変わるわけではありません。
自社の商品やサービスについて、
誰に、どんな価値を提供している会社なのか。
それを現場から拾い、整理し、ホームページに残していくこと。
これが基本です。
SEOのためだけに記事を書くのでもなく、
AI検索だけを意識して文章を増やすのでもありません。
まずは、
会社の中にある情報を、会社の資産として残していく。
検索の仕組みが変わっても、この積み重ねは無駄にはなりません。
これまでのネット検索では、キーワードで検索され、検索結果からホームページを見つけてもらうことが重要でした。
AI検索ではそこに、
利用者の質問に対する「答えの候補」として、自社の情報を理解してもらう
という視点が加わります。
だからこそ、
「AI検索対策として何をすればいいのか」
と難しく考える前に、一度自社のホームページを見てみてください。
商品やサービスの説明だけではなく、
お客様の声、事例、よくある質問、社員の知識、現場の経験、会社の考え方。
あなたの会社にしかない情報が、きちんと残っているでしょうか。
そこから始めることが、AI検索時代のWeb戦略の第一歩です。
もしAIに「この会社はどんな会社?」と聞かれたとき、AIがあなたの会社らしさを説明できるだけの情報は、ホームページにありますか?
いいえ。AI検索が広がっても、Web上の情報を検索・理解する仕組み自体は重要です。GoogleのAI ModeやChatGPTのWeb検索も、Web上の情報や関連リンクを活用しています。SEOをやめるのではなく、「検索順位」だけでなく「自社の情報を正確に伝える」という視点を加えることが重要です。
必ずしも専用ページが必要なわけではありません。まずは商品・サービス、事例、FAQ、お客様の声、会社情報など、自社について判断するために必要な情報をホームページへ整理することが重要です。
記事数だけを増やすことを目的にするのはおすすめしません。一般的な情報を大量に作るよりも、自社の経験、事例、現場の声、お客様からの質問など、その会社にしかない一次情報を増やす方が重要です。
規模に関係なく、自社について正確な情報をWeb上に残しておくことには意味があります。特に地域企業や専門性の高い中小企業では、「何ができる会社なのか」「誰のどんな課題に対応できるのか」を具体的にしておくことが大切です。